ただの読書記録

1日1冊を目標に、本の内容と感想を記録します。

21冊目「キミのお金はどこに消えるのか」

こんばんは。

 

今日の本はこちら。普通のビジネス書と思って購入したのですが、漫画でした。でも、面白かったので記録しておきます。

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 日本政府の財政は健全でかなりつぶれにくい。国債の長期利回りと物価を見ればいい。日本は利回りが非常に低いが、それでも買う人が多い⇒信用があるということ。日本の国債の多くは日銀が買っている。国債を買うために日銀は日本円を刷る⇒世の中に日本円が増える⇒物価が上がる(インフレになる)というのが普通の流れ。しかし、今の日本はデフレであることが、日本の財政は大丈夫ということを示している。

 ただこれが、日本にとっていいかどうかは別の話。物価の上昇率は少しプラスであるほうがよい(毎年2~4%インフレすることが物価の安定といえる)。物価を上昇させるには、税金を減らして、その分国債を発行すればいいが、なぜか政治家は増税したがる。今の日本のように消費が落ち込んでいるときに消費税を上げるのは逆効果。実際のところ消費税を上げても税収は上がっていない。経済を回して税収をあげるには、減税して、社会保障や公共事業を増やすべき。

 減税を実現するには、それを行う政治家を選挙で選ぶ必要があるが、どこの政党も有権者を獲得するために世論に寄った主張となりがち。しかし当選してから主張が変わることもままある。こういった腐敗を防ぐには、政権交代により政治に緊張感を与えることが必要。幸い日本は小選挙区制のため政権交代が起こりやすい。だから選挙には行ったほうがいい。

 「日本の借金は1000兆円。国民1人当たり830万円以上。これが毎年増えるので、財政再建には消費税UPしかない。」というのは方便。国の借金=国債であり、ほとんどは日銀が買っている。日銀は日本円を刷れるので、自分が自分に借金しているようなもの。政府は無駄遣いをして、借金は増えるばかりというイメージだが、政府の使うお金はここ数年は減っている。公共事業を減らし、社会保障費の国民負担を増やし、消費税を上げているから、デフレが続く。

 

[感想]

 日本政府の政策がいかに的外れなのかがよく分かります。私も日本の借金多いけど大丈夫なのかと思っていましたし、増税も仕方ないのかと思っていましたが、そうではないのですね。まあ借金がどうこうではなく、今の日本経済がやばいことは共通認識のはず。なぜ有効な手を打たないのでしょうか。有権者が正しい知識を持ち、選挙に行って政党を選ぶ、間違った政策していれば政権交代させる…といったことをしていく必要があるのでしょうね。